ご利用者様情報と目標
膝や腰に痛みがあると、立ち上がるときに怖さを感じて身構えてしまいますよね。
お腹の力を抜き、足の裏にしっかり体重を乗せるコツを掴むことで、腰上げや立ち上がりが驚くほどスムーズになります。歩行器を使った歩行も力強く安定した、実際の改善エピソードをお届けします。
今回ご紹介するご利用者様は、「膝や腰の痛みが強く、立ち上がりや歩行に不安がある」というお悩みを抱えられていました。
痛みをかばおうとすると、どうしても姿勢が崩れて体重をうまく足に乗せられず、立ち上がりの際に腰へ大きな負担がかかってしまいます。
痛みの緩和と「力みに頼らない正しい立ち上がり・歩行動作の獲得」を目指してリハビリを開始しました。
お腹と膝のアプローチで立ち上がりと歩行を安定させるプロセス
改善へのプロセス 1

お腹側の引きつりをほぐし、腰痛を軽減
まずはベッド上で、お腹の正面にある「腹直筋」と脇腹にある「腹斜筋」の手技を行います。
お腹側の突っ張りを優しくゆるめることで、腰を前に引っ張る過度な緊張が抜け、腰部の痛みが軽減します。
改善へのプロセス 2
膝のお皿の動きを滑らかにし、関節の痛みを和らげる
続いて膝の痛みの大きな原因となっていた膝蓋骨(膝のお皿)の動きを引き出していきます。
お皿がスムーズに動くようになることで、膝の曲げ伸ばしにかかる負担を大幅に減らすことができます。
改善へのプロセス 3
腰周りの緊張を解き、お尻の持ち上げをスムーズに
お腹と膝のアプローチにより、腰から下肢にかけての全身的な緊張がほぐれます。
突っ張りが抜けたことで、ベッドの上でお尻を持ち上げる「腰上げ動作」が力むことなくスムーズに行えるようになります。
改善へのプロセス 4

おじぎ動作から胸を張る連動で、立ち上がりを獲得
立ち上がる際、急に上へ起き上がるのではなく、「前かがみになって前方に体重を移動させてから、腹部と胸を張る」という正しい身体の使い方を指導します。
身体の連動性を高めることで、膝や腰に負担をかけずにすっと立てるようになります。
改善へのプロセス 5

左右への体重移動で、正しい重心位置を獲得
立位状態で身体を左右に揺らし、足の裏(足底部)でしっかり地面を捉える感覚を意識していただきます。
重心の位置と体幹のバランスを整える(アライメント修正)ことで、立ち姿のグラつきを解消します。
改善へのプロセス 6

アライメントが整い、10mの安定した歩行を達成
身体の土台と正しい重心が身についた状態で、歩行器を使用した歩行訓練(10m程度)を行います。
足の裏へ体重が乗るようになり、ふらつくことなく力強く安定した歩みを獲得することができました。